オリジナルイラスト

目覚めると、朝だった。
眩しさに目を閉じたまま手で横を探るとなにもない。
微かな凹みと温もり。そして、規則正しい水の雑音。
何も考えず、その音に誘われるまま起きていく。
ドアを開ける。
びっくりして振り向くヤツの顔は、まさに鳩が豆鉄砲、
てやつだ。
おれは彼のこういう顔が好きだ。一番好きな顔かもしれない。
薄い瞼と長い睫が決して一杯一杯には見せない、
でもかなり瞠った目。この目が好きだ。
くわえた歯ブラシも愛らしい。
だけど、朝一番からヤツの口内を思うまま蹂躙する
歯ブラシに嫉妬すら感じてしまう。
だからおれは、引っ張った。





……ハイ?デッサン狂ってる?腕太すぎ?ま、気にスンナ!

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