皮つるみ 3

 スリ、スリと柔らかくて羽二重餅のような、ベルベットのような手触りを楽しみ、最高に可愛い小動物を愛玩していると(評価一変とかいう指摘は無視)、「ウン、ウン」と微かに唸り、身を捩らせながら赤の身体がアツクなる。浴衣が乱れてくる。
 おれは後ろから優しく抱き締め、袷から手を差し込んでつんと緊張してる粒をつまんだ。
「あんっ、」
と可愛い声を漏らす唇を、覆い被さるようにして塞ぐ。やっぱり柔らかい唇をついばみ、舌を舐めると、じゅっと染み出しそうなくらい唾液を分泌して、我慢できなくなったか赤の方から深く舌を絡めてくる。
「ん……ん…」
 鼻から抜ける甘い声。お前、静かにって自分で言ってたろ?でも今、自分から舌絡めて、声もらしてんの、自覚あるか?
 ヨシヨシとなで続ける小動物は、少しずつ反発力を持ち、手のひらの中で熱くなる。
「んー……」
 名残惜しげな声を漏らす赤の唇から離れると、おれは赤を仰向けに寝かせ、すっかり前をはだけた。
「原田…灯り……」
とか細い声で切なく赤が目でねだる。しょーがないなぁとおれは立ち上がり灯りを小さくする。下を見る。そのぼんやりとした柔らかな灯りの中、なめらかな美味しそうな様を見下ろしながら下半身の茂みに顔を寄せた。
 その柔肌にも、つんと目を射る乳首にも強い誘惑を感じたけど、まだまだプックリとした感じで大人しいだけの可愛いモノを、もっともっと愛玩したかった。だって、他のところを可愛がっていたら、ここは今の可愛さを失ってしまう。今夜最初に手で探ったときにはすっぽりとその身を皮に守られていたものが、今見るとひょこっと少しだけ外を覗いている。なんだか人見知りっぽくて可愛いなぁ…と手で掴み、先っぽの丸い部分を親指と人差し指でムニムニと上下に潰す。すると赤のそこは柔らかく潰れ、ぱくぱくと喘ぐ。「ん……」と本当の喘ぎ声も漏れる。あまりに美味しそうなので、指でもたげさせ頭だけパクンとくわえ、舌を尖らせ先端の窪みに捻り込む。
「ああっ……んん……」
 赤の身体に、ビクリと電流が走る。口の中のものにも緊張が走る。確実に目を覚ます、そこ。でもまだまだ充分柔らかいものを強く吸い上げムニムニ感を楽しみながら、茎を上下にきゅっきゅとずれる皮ごと絞り上げる。片手であん入りのお餅みたいなタマをモミモミ…全く可愛いったらありゃしない。赤のやつ、自分ではおれと自分のモノに大差はない、と言っている、というか信じきっているようだけど、おれは全然違うと思うよ。おれは赤ほどにはかむってねーもん。勃ってるときだってかなり違うだろ。でも赤のコイツは愛するには食べちゃいたいくらい可愛い、理想的なモノだ。大人しいときの慎ましい姿。色気出して変身したときの色と形と大きさ。蜜の溢れ具合。皮もちゃんと伸びるし。毛は少ないし…女の子のクリームをサンドしたブッセみたいなのも溜まらなく可愛かったものだけど、やっぱりおれは、この小動物が、一番好きだ。
 ……そんなことを考えながら、美味しく頂いていると、赤が立て膝していた足をもぞもぞと動かす。
「ナニ?」
 口を離して聞くと、
「……隣が……気になる……」
とおれが口を離した先っぽを自分で覆い隠すように掴んで言う。おれははっと振り向く。灯りを落としたことで、おれが開けた隙間から隣の光が漏れてるんじゃなかろうか。
 しかしそんなことはなかった。いつの間にか隣はマックラで、隙間なぞ見分けがつかない。しかもしーんと静か。おれはほくそ笑む。
 これは、隣が気付いてるからだ。隣はこっちの気配に気付いたから、灯りを落として覗くなり聞き耳立てるなりしてるに違いない。
 ここは俄然、やる気を出してサービスしてやらないと。おれもイケナイ気分がドンドン盛り上がり、ちょっと凶暴な欲望すら湧いてきてしまった。
 とにかくアンアン言わせまくる。激しく打ち付けてやる。このオレンジの薄明かりの中、乱れに乱れさせてやる。
 隣のお兄さん達に、男でもどれだけ艶っぽいのか、そそるのか、おれの赤がどれだけ綺麗で、可愛いか、見せつけてやる…
「大丈夫やって」
「でも……やっぱり、ダメ……」
「全く赤は、奥ゆかしいねんなあ……そんな奥ゆかしい子には、」
 おれは赤の手を払い、まだゆとりある皮を限界まで伸ばしきり、可能な限り包み込んだ。赤城君の名誉のために言っておくけど、さすがにこの段階では、収まりきらなかった。なのでカリ部分を指で抑えるって感じになったのだが、ムリヤリかぶせてその上から再びきゅっきゅと刺激を送り、隙間に舌をねじ込みくびれまでねぶり回すと、
「あっ、ナニっ、いやっ、」
と赤が抵抗する。赤城君は微Mだ。それを証明するように、あっという間にパンパンに膨れ上がる。
「あっ、……奥ゆかしくなくなった」
 おれは思わず声を出す。すっかりこんにちはしてしまった。ビクビク震え、完全に覚醒。変身完了である。あの人見知りなカワイコちゃんが、こんな力強いマッチョメンに。いやいいけどさ。おれはこの色気ムンムンマッチョメンも好きなワケだが、今日はことに可愛らしかった変身前に愛しさを覚えてしまったので、もう暫く化けきらないうちに遊びたかったんだが…
「もう~遊ばないで……」
「せやかて可愛いねんも~…赤、これは、昔から『皮つるみ』言うてお寺さんでもエッチの数に入らへん遊びなんやから大丈夫」
「『皮つるみ』……?」
「そう」
 おれはにんまりする。寺だの昔のものだの好きな赤が、どうも知らんらしい。まぁおれもさっき床の間の本をパラパラ見ていて知った単語だけどね。余りの可愛らしさに直ぐ覚えてしまった。
「どういう意味……?」
「だからこういう、」
 おれは赤城君の操縦桿を握り、赤を操りつつ耳元で教えてやる。
「ここを使ってする遊び」
「でも、昔の坊さんは……」
「1人エッチはエッチの数に入らへんかったらしいよ。それと、」
「ん、」
 耳の下、赤の弱い顎の付け根の裏から耳の裏の窪みまで舌を這わせたあと、再び耳に吹き込む。
「男同士の、……皮遊び…」
 そこまで言って、笑いがこみ上げてきてしまって、赤の耳の中に息を吹き込むはめに、それにくすぐったそうに赤が身を捩る。
 言葉って面白い。寄りによってオナニーが『皮つるみ』とは。妙にリアルでしかもなんだか可愛らしくて一遍に好きになってしまった。赤城君にもぴったりだし。
 だから今日は元々皮遊びらしく皮と戯れたかったのに、……
「なんかいやや、皮遊びなんて、下品~~、」
「いかにも皮遊びのくせに。アナルとかオナニーとどっちが下品?」
「………なんか自分は余ってませんて言うてるみたいやな…」
「ああ、おれはいかにも余ってませんけど?お前も知ってるくせに負け惜しみ言うなや」
「……」
 それから赤はフンとむくれるとそっぽを向く。美味しそうな顎の裏、首筋が無防備だ。
 もう変身は済んじゃったし、さっき美味しそうなところをスルーした他の部位を、丹念に食べ尽くしていくこととしよう……全てを、余さず。ゆっくりと。

ヤバイ、ヤバイ、また続きます。今度は…早く書きたいけどボケーとしているとまた一週間後かな(汗)ごめんよ、読んでくれる人!大人しいときの皮遊びしたかったんじゃー(今回のメインテーマ。おいおい)原田君の露出趣味がちょっと悪趣味かなあと思いつつどうにも外せないw

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